専門分野 | プロセス | デザインの創造性 | エコデザイン・ポリシー | ユニバーサルデザインの手法 | デザインFAQ

エコデザイン・ポリシー

 

1.機能・部品・工数の削減

シンプルなデザインは生産時の歩留まり、品質を改善し、また、壊れにくく修理し易い。複合化商品は一部が壊れても全体が使えなくなるリスクが生じる。素材の単純化も同様である。複合素材、コーティング、塗装などはリサイクルを困難にする。表面処理による耐久性向上と環境負荷のバランスを考慮する。


2.ユニット×システム化

それぞれの機能を司る部位のユニット化を図り、一部が壊れあるいは陳腐化してもそのユニットのみ修理、交換すれば全体は継続して使用できるトータルなシステム化を図る。  

 

3.規格・標準化

DVDなど映像、音声、データ等の記憶メディアは規格を統一し、複数のメーカーの機器で共通に使うことによりメディア、ハード双方の寿命を長くする。また、共通部品化は商品のバリエーションを増やしても新たな開発や金型、設備などがセーブでき、材料、エネルギーの節約になる。

 

4.ローテク化

電気真空ポットはローテク化により、継続して使用されるエネルギーをなくした。バンドヒーター+断熱材は断続的にエネルギーが消費される。暖房や給湯に太陽熱を利用したパッシブソーラなどの例もある。

 

5. 適正小型サイズ

商品のコンパクト化は軽量化につながり材料の節約になる。しかし技術的な限界を超えると壊れ易くまた、使用性を損う。耐久性を考慮した適正小型サイズの観点が必要である。

 

6. リユース、リチャージ

文房具、洗剤、バッテリーなど基本パッケージを使用し詰め替えて使えば2個目以降の材料は確実に減らすことができる。食品、調味料の量り売りなども同様である。

 

7. 分解容易性

複数の部品で構成される製品は廃棄の際、容易に分解でき、再資源化し易くする。

 

8. エコ素材、リサイクル素材の活用

リサイクル素材を許容するデザイン、カラーを採用し、その用途拡大につとめる。近年流行の透明部品はバージン素材を使用しリサイクル・プラスティックの用途拡大に繋がらない。また自然素材、生分解性プラスチックの使用など考慮する。

 

9. 商品価値アップ

9商品価値アップ.png

 

10. 美しい、普遍的なスタイル

美しい、普遍的なスタイルは商品寿命を長く保つ。需要喚起のためのモデルチェンジ、刺激的なスタイルは感性価値の低下を招き、商品のライフサイクルを縮める。シンプル、普遍的かつ、感動を呼ぶデザインは好感を持たれ長く愛される。製品機能と感性機能のバランスをとる。さらには機能が低下しても感性機能のみで存続することもある。

 

11. ソフト化、サービス化

生活提案などソフト面を充実させるのも大切。テクノロジーが変遷してもニーズの本質は変わらず、製品の基本は変えずに済む。近年スタートしたカーシェアリング、福祉介護用品のレンタルなどはものからサービス、物流への転換として有効になる。携帯音楽プレーヤーはインターネットによる配信サービスによりメディアを必要としない。衛星カラオケも同様である。在宅オフィスや集合住宅の都心回帰により、通勤のエネルギーを低減する。ITSにより渋滞を緩和し物流の環境負荷低減を図るなど、情報通信を活用し、環境負荷を低減する。

 

12. エネルギー使用の最適化

インバーター技術によりエアコンのエネルギーロスを低減する。ハイブリッド・エンジンによる低燃費の実現、オール電化によるエネルギー効率化など、製品の継続的な使用に対するエネルギーの節約にはハイテク化が有効である。住宅全体のエネルギー使用を最適化するHEMS(Home Energy Management System)も広がりつつある。

 

13. 気付き•環境行動を導く

適切なアフォーダンスを提供し、ユーザーが自然な振る舞いを通じて商品を使用し、エコ生活に導くデザインが望まれる。そのためには右記のインターフェイスを形成する。

(1) 知らせる(理解)
機器などを使用することによる環境影響を示す。
(2) 気づかせる(認知)
視覚聴覚などの五感を通して環境配慮行動を促す。
(3) 単純・省略化する
 a. 身体的適合性 身体的な苦痛や疲労を軽減する。
 b. 心理的適合性 操作などを覚えなくてもよい
(4) 気にさせる(親和)
メタファ(隠喩)などを活用して環境配慮行動を誘発させる。
(5) 参加させる(達成)
エコロジカルなライフスタイルへの興味を湧かせ、体験を通してハッピーになる価値意識、哲学を形成する。